hebiashi diary

てれび見の記録など。

スローダンス(フジ・21:00〓・初回拡大版)

 今期月9は本来の月9路線に立ち返ったかのような恋愛ドラマっぽい感じですね。
 三十路に入って仕事や結婚のことで悩むアパレルショップの店長・衣咲(深津絵里)、とりあえず自動車教習所の講師をやっているけれど本当は映画製作をしたかった理一(妻夫木聡)。あとは、衣咲の部下で割と軽めな女の子に広末涼子、理一の兄で証券会社のできるエリートに藤木直人といったところで話は進んでいきます。
 で、理一は衣咲が大学時代に教生として教えたことがあって、彼女の言葉(つーか元ネタは「スラムダンク」だったことが明かされるんだけど)で夢を追う決心をしたという設定。でも今は夢を追うこともままならず、日々の糧のための仕事をしているということらしいです。
 初回は、かつて自分に影響を与えた女性の、みっともない現在の姿を知ることになって幻滅、という展開でしたね。
 あーでも衣咲が今みたいに振舞うようになったのにも、小さな挫折の積み重ねがあってのことだと思うんですよねー。そのへんは説明されずとも伝わってきますよ。彼女を取り巻く環境、小さな言葉の棘に傷ついて、いつの間にかしぼんでいく夢…。本作の登場人物たちはみんな多かれ少なかれ、そしてたぶん本作のメインターゲットであろう視聴者の女性層も多かれ少なかれそういう気分は味わったことがあるんじゃないでしょうかねぇ。
 
 久々の主演って感じがする深津さんですが、最初はちょっとやりすぎ?と思ったんですけど、最後にはとても痛々しい感じに見えてしまいましたねぇ。あそこまであけすけでいないと自分に対する言い訳が立たない、そもそも言い訳であったことすら忘れてしまうくらい、それが今の自分になってしまっている、結構痛々しいキャラです。
 広末はさらっとした言葉できつい事を言うキャラです。「曲がり角」の釈ちゃんほどわざとらしくないだけに、かえって本当にキツいかもしれないですねー。
 妻夫木くんは、彼のはまり役っぽい「ちょっと押しの弱い優しい感じ」の青年役。出来のよい兄に対するコンプレックスだとか、昔の彼女のことをいまだに引きずってたりだとか、結構くよくよくんみたいですね。
 藤木さんは何考えてるかわかんない系の秀才肌っぽい役。これまたお似合いです。

 いかにも月9らしい月9って感じかな〓と思いました。とりあえず継続です。