hebiashi diary

てれび見の記録など。

2011年7月期ドラマ&アニメ感想その2。

台風とともに秋風が。熱いコーヒーが美味しいです。

<視聴継続中>
勇者ヨシヒコと魔王の城」「ドン★キホーテ」「桜蘭学ホスト部」「チームバチスタ3〜アリアドネの弾丸〜」
<終了しました>
「IS(アイエス)〜男でも女でもない性〜」「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス2011〜」「全開ガール
<脱落しました>
「美男(イケメン)ですね」「絶対零度〜特殊犯罪潜入捜査〜」「ジウ 警視庁特殊犯捜査係

<視聴継続中>
輪るピングドラム」「TIGER&BUNNY」「花咲くいろは「日常」うたの☆プリンスさまっ♪」「夏目友人帳 参」「セイクリッドセブン」「BLOOD-C
<積録中です>
ダンタリアンの書架」「異国迷路のクロワーゼ

「IS(アイエス)〜男でも女でもない性〜」…完走しました。なかなか興味深いテーマではありましたが、いかんせん前のシーズン(「鈴木先生」)が面白すぎたので、見るこちらがわのハードルも高止まりしてたかもしれないです。道徳的な方向へと話の道筋が向かっていたので(もちろんそれはそれで良いと思います)テーマの持つ冒険性が相殺されてしまった気も、ちょっとだけするなぁ、と。若手の登場人物は自然な演技がよかったです。福田沙紀ちゃんと剛力彩芽ちゃんは難しい役どころでしたけどよく頑張ってましたよね。沙紀ちゃんはボーイッシュな雰囲気とドカ弁が似合ってました。男子陣(井上正大くん、入江甚儀くん)もよかったです。入江君は「金魚倶楽部」とは全く違った雰囲気でしたよね。
残念なことに、この枠はこの作品を最後にドラマ枠ではなくなるという話。えー、でもー、鈴木先生が賞を獲ったのでここは何とかならないでしょうかね。

それでも、生きてゆく」…スタート前から期待度No.1だった本作ですが、その期待を裏切らないどころか、毎回毎回、遥か斜め上空の方を指すかのような期待度右肩上がりっぷりで、本当に楽しませていただきました。いや、安易に「楽しませて」とか「面白かった」とかいう言葉を使ってはいけないくらい重い重い内容のドラマでした。こういう、「時間」そのものが物事を進展させる物語を描くのにはテレビドラマという媒体が最適だったと思います。鑑賞の絶対時間が長かった(3ヶ月)ことが、この物語に読者(敢えて「読者」です)の心を添わせたと思うのです。この3ヶ月は見てるだけのこちらも緊張しました。ドラマが始まる時間にはテレビ前に正座です。放送が終わるとどっと疲れて言葉も無く、幾度も涙して、俳優たちの演技に総毛立つ思いになりました。息子の友達に娘を殺された母親を演じた大竹しのぶの演技は、テレビのフレームを完全にはみ出して演劇的でしたし、しかしながらそれがまた自然であるというなんとも不思議な魅力に満ちていました。その大竹しのぶと文字通り取っ組み合うことになった犯人役の風間俊介も(「心の闇」なんて言葉で表現されてますが)共感の難しい役を自分のものにしていて素晴らしかったです。考えてみれば彼の最初の大きな役は「3年B組金八先生」の兼末健次郎ですからね。十代半ばですでに屈折した役を演じきってたんですよね。
そして主演の二人、瑛太満島ひかりですよ。重いものを背負いつつも、日常性も忘れないリアルな造形が、この二人の若い俳優にはぴったりでした。
……以下長文をグダグダ書いたんですが、こればかりは実際に観ていただくのが一番だと思います。といってももう放送は終ってしまったのですけども、もし機会があれば是非観てほしいと思います。ちゃんとぬくもりも手応えもある、血の通った登場人物たちになってたと思います。
「Mother」「それ生き」と、続けて素晴らしいクオリティのドラマの脚本を手がけた坂元先生には、次はぜひ、恋愛物をお願いしたいです。何か、新しい視点を盛り込んで、切なくなるような、でもクスっと笑えるところもあるような、そんなドラマを、ぜひ。

花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス2011〜」「全開ガール」の感想はtweetしてます。完走してないのに取り上げるのもアレかと思って…。